(ブルームバーグ):

米アップルが28日発表した1-3月(第2四半期)の売上高は市場予想を大きく上回った。在宅勤務や自宅学習が続く中、5G(第5世代)移動通信サービス対応の「iPhone(アイフォーン)12」とタブレット端末「iPad(アイパッド)」、コンピューター「Mac(マック)」の販売が好調だった。

1-3月の売上高は896億ドル(約9兆7200億円)と、前年同期比54%増。ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の平均は773億ドルだった。利益は1株当たり1.40ドルと、こちらも市場予想を大きく上回った。

クロス・リサーチのアナリスト、シャノン・クロス氏は「アイパッドとマックの売り上げは倍近くとなり、パソコン市場と教育分野での強さを見せた。また、今回の決算はサプライチェーン管理能力と競合他社を制する力が同社にあることも示している」と指摘した。

ティム・クック最高経営責任者(CEO)は発表文で、「1-3月は、継続的に当社製品が日常生活の変化への対応で利用者を支援している現状と、われわれ全てに今後よりよい日々が訪れるとの消費者の楽観を反映している」と説明した。

アップル株は時間外取引で2%余り上昇。通常取引終値は133.58ドルだった。

ここ数四半期と同様、アップルは4-6月(第3四半期)の見通しを示さなかった。ただアナリストとの電話会議では、4-6月は供給面の制約から売上高が最大40億ドル押し下げられるとの見方を示した。

同社は配当を7%引き上げ、自社株買いプログラムの規模を900億ドル拡大した。

1-3月のアイパッドの売上高は78億ドルと市場予想の56億5000万ドルを上回った。マックは過去最高の91億ドル(市場予想は68億ドル)。5月には、自社開発の半導体を搭載したアイパッド・プロとアイマックの新モデルの出荷が開始される。

アップルが新型iPad Pro発表、自社設計の半導体搭載-5Gも対応

サービス収入は過去最高の169億ドルで、市場予想の156億ドルを上回った。

原題:Apple Sales Crush Estimates on Surging Device Demand (2)(抜粋)

(製品別売上高などを追加し更新します)

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