[27日 ロイター] - 米国株式市場は、大手ハイテク企業の決算発表を控え、S&P総合500種とダウ工業株30種がほぼ横ばいで取引を終えた。電気自動車(EV)メーカーのテスラや複合企業スリーエム(3M)の決算がさえず、市場の重しとなった。

テスラは4.5%安。同社の第1・四半期決算は予想を上回ったものの、自動車販売ではなく、他の自動車メーカーへの温暖化ガス排出枠(クレジット)やビットコインの売却が業績の押し上げ要因だった。

引け後に決算を発表したマイクロソフトは時間外取引で下落。一方、グーグルの親会社アルファベットは決算を受け時間外で上昇した。

今週決算を発表するアップル、フェイスブック、米アマゾン・ドット・コムはこの日の通常取引でまちまち。

ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は、きょうの引け後に発表されるハイテク大手の決算が今週の市場動向を左右すると指摘。「良い内容ならポジティブなモメンタムが得られるが、さえなければボラティリティーが高まる可能性がある」と語った。

3Mは2.6%安。同社は新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)や2月の寒波によるサプライチェーン(供給網)の混乱で、コストが増大すると警告した。

リフィニティブのIBESデータによると、S&P500種採用企業の第1・四半期利益は全体として前年同期比35%増加する見通し。そうなれば2010年第4・四半期以来の大幅な増益率となる。

グローバルト・インベストメンツのシニアポートフォリオマネジャー、トム・マーティン氏は「現在は経済が回復しつつあり、景気刺激策が実施され、人々の消費意欲が高まっている。今後もかなり楽観的なムードが見られるだろう」と語った。

コンファレンス・ボード(CB)が27日に発表した4月の米消費者信頼感指数は121.7と、前月の109.0から上昇し、新型コロナのパンデミックが始まる直前の2020年2月以来の高水準となった。

貨物輸送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)は約10%高。決算が市場予想を上回った。

ゼネラル・エレクトリック(GE)は0.6%安。通期の見通しを据え置いたことが失望を誘った。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.04対1の比率で上回った。ナスダックでは1.24対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は97億株。直近20営業日の平均は99億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 33984.93 +3.36 +0.01 33932.13 34043.98 33870.46

前営業日終値 33981.57

ナスダック総合 14090.22 -48.56 -0.34 14170.91 14171.24 14064.28

前営業日終値 14138.78

S&P総合500種 4186.72 -0.90 -0.02 4188.25 4193.35 4176.22

前営業日終値 4187.62

ダウ輸送株20種 15312.66 +217.05 +1.44

ダウ公共株15種 904.67 -7.33 -0.80

フィラデルフィア半導体 3225.61 -24.65 -0.76

VIX指数 17.56 -0.08 -0.45

S&P一般消費財 1429.92 -1.43 -0.10

S&P素材 522.32 -1.16 -0.22

S&P工業 863.63 +7.45 +0.87

S&P主要消費財 705.59 -0.26 -0.04

S&P金融 595.27 +5.34 +0.91

S&P不動産 264.52 -0.06 -0.02

S&Pエネルギー 365.57 +4.54 +1.26

S&Pヘルスケア 1427.98 -7.28 -0.51

S&P通信サービス 249.88 -1.13 -0.45

S&P情報技術 2512.93 -6.92 -0.27

S&P公益事業 333.94 -2.53 -0.75

NYSE出来高 8.12億株

シカゴ日経先物6月限 ドル建て 29070 + 80 大阪比

シカゴ日経先物6月限 円建て 29055 + 65 大阪比