(ブルームバーグ): 英政府は20日、温室効果ガス排出削減目標を引き上げた。2035年までに1990年比で78%削減することを目指す。同国は気候変動対策で世界的な動きをさらに盛り上げたい考えだ。

民間企業・エネルギー・産業戦略省が電子メールで発表した声明によれば、政府は気候変動委員会(CCC)の勧告に沿った新たな目標を掲げる。今回初めて、航空や海運が排出する温室効果ガスも対象に含まれるという。

ジョンソン首相は今年11月にグラスゴーで開かれる予定の国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に備え、気候変動問題でリーダーシップを示す狙いがある。昨年発表されたこれまでの目標は、30年までに1990年比68%の削減で、20カ国・地域(G20)の中ではすでに最も厳しい。

ジョンソン首相は声明で「気候変動対策で引き続き目標を引き上げていきたい。そのために世界で最も野心的な温室効果ガス排出削減目標を掲げている」と述べ、「気候変動サミットに向けて、世界の指導者もわれわれに続き、英国のような野心的な目標が出てくるのを見たい」と言明した。

バイデン米大統領は22、23両日に気候変動問題に関するオンライン首脳会合を主催する。

ホワイトハウス、オバマ政権上回る排出削減率目標を検討-関係者

原題:U.K. Plans Deeper Carbon Cuts to Spur Climate Change Fight (2)(抜粋)

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