[東京 15日 ロイター] - 富士フイルムホールディングスは15日、2023年度に営業利益で過去最高となる2600億円を目指す中期経営計画を発表した。事業ポートフォリオの強化を通じ、20年度予想の1600億円から1000億円の上乗せを図る。

助野健児社長・最高執行責任者(COO)は説明会で、ヘルスケアと高機能材料の成長を加速し、事業基盤を強靭(きょうじん)にするとし「コングロマリット・プレミアムをさらに発展させていきたい」と述べた。ヘルスケア分野が売上高、営業利益ともに最大のセグメントになる見通し。

3年間で研究開発・設備投資を合わせて1兆2000億円の成長投資を実施する。このうち1兆円を新規・将来性ある事業と重点事業に集中投資する。売上高は23年度に2兆7000億円を計画。純利益は23年度に過去最高の2000億円の目標とした。

キャッシュ創出力の強化も進める。23年度の自己資本利益率(ROE)8.4%(20年度予想は7.8%)、投下資本利益率(ROIC)6.1%(同4.2%)、キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)103日(同125日)を計画している。

(平田紀之)