【痛快】ぼろ儲けより長続き、「三方よし」経営の秘密
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海外に学ぶ前に、日本の中に活路はないか──。
言い換えると、難しいカタカナワードは置いといて、日本企業として、当たり前のことを当たり前にやることを、まずは考えるべきではないか。
その観点から、この10年、ずっと京都企業に注目してました。
京都企業が強いのは、
・独自性
・反骨精神(京都企業は絶対に本社を東京に移しません笑)
などなど、
数多くの要因があると思いますが、私が注目するのは「京都式コーポレート・ガバナンス(企業統治)」。
京都では、企業経営者が頻繁に交流することで知られています。
商いの道を外していないか?本業をおろそかにし、投機的なビジネスにいそしんでいないか?
交流を通じて、このように、経営者同士がジャッジし合っていると思えたからです。
こうした伝統や流儀は、ある面で「ルール」。
それが、経営者自身でセルフジャッジする「規律」を植え付けているのでは。
そうした問題意識(私のライフワークです)の下、「京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか」の著者でもある堀場厚さんに。京都流の「ステークホルダー経営」、「コーポレート・ガバナンス」、「利益の意味づけ」、そして「パーパス経営」について、おもしろおかしく語っていただきました。痛快な堀場製作所の堀場CEOのインタビューです。ほんまもんとはボロ儲けではなく長続き。良いものなんてそんなにないのだから、取引先は大事にする。そして、仲間が変だぞ思ったら、どないしたん?と声を上げる。長続きの神髄を見た気がする個人のキャリア形成にも応用できる重要なインタビューです。
京都にはなんとも表現しづらい美意識と気高さがある。
それは時に面倒で鼻につくこともあるのだけど、だからこそ生まれる責任感や、結果としての継続性(サスティナビリティ)に繋がる。
京都は閉鎖的だと言われる。よそ者には優しくないし、私も社会人駆け出しの頃、口座を開いてもらうまで本当に苦労した。
が、本当に閉鎖的なのか?
学生時代に4年間過ごした京都は、よそ者の私にとっても心から快適な場所だった。「学生さん」(京都人は親しみを込めてこう言う)と呼ばれては、店でもバイト先でも本当に良くしてもらった。
ちなみに京都市内の学生の数は当時の京都市の人口約100万人に対して20万人。実に2割を占めていた。
経済的にみても無視できない存在であったわけだが、それに加えて京都人が「学生さん」を厚遇したのは、彼らが未来の宝だという意識があったからだ。
街全体で、何十年も先に返ってくるかどうかわからない「投資」をしているわけだ。
多様性も然り。饅頭屋、着物屋、大手電子メーカー、運送屋、花札屋、パンツ屋…(どの表現がどの企業を指すかはご想像にお任せするが、京都ではこう言われていたりする笑)
実に多様な人や企業が混在しているわけだが、コラム内でもある通り序列を決めるのは規模ではなく、歴史なのだ。
継続することの難しさを知るからこそのリスペクト。だから、その企業が続く限り、序列は永遠に変わらない笑。
表面的な面倒臭さの裏に隠れた、一貫したこだわりと計画性。
そして揺るぎなく本質を貫き通す強さ。
歴史や文化と言ってしまえばそれまでなのだが、あらためて京都に学ぶことは多いと感じる。
そういえばしばらく行ってないな。
そうだ、京都行こう。