「アマゾン銀行」、データ支配による巨大な問題発生も
Reuters
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銀行による借り手に対する優越的地位の濫用は、独禁法的にも銀行行政的にも厳しく監督されてきましたが、企業部門が資金循環的に資金不足から資金余剰部門へ構造変化し、銀行が優越的となることが少なくなりました。
一方でプラットフォーマーは、既に出店者やプロダクト供給者への優越的地位を強めてきました。
こうしたプレーヤーが銀行機能を有することは、従来以上にこの点に注意を払う必要性があります。ここに書かれているほど単純な話ではないように感じます。
中国と異なり、米国の規制体系の下では、グループ会社の中に一つでも銀行があれば、グループ全体がFHC(金融持株会社)として連邦準備制度の規制対象になります。
(これに対し、中国ではWeBankやMyBankは銀行規制の対象となっても、アリババグループやテンセントグループ全体が金融規制の対象となる訳ではありません。少なくともこれまでは。)
米国GAFAもこのことは当然、十分承知している訳で、だから敢えて預金吸収には手を出さず、「銀行にはならない」という選択をしてきているのだと思います。
「アマゾン銀行」になってくれれば、むしろ銀行規制監督当局は規制しやすくなる面も出てきます。むしろ、「銀行にならないままデータを集積し、支配的な力を獲得していく」というケースに留意していくべきと感じます。厳しい規制コストを支払ってまで、中央銀行の決済ネットに入る戦略的な重要性がアマゾンにあるだろうか?今のままでも十分に金融周辺ビジネスは可能だし。
逆の言い方をすると、銀行にとっては、規制コストが不釣り合いなくらいに過大になっているように感じる。