2021/3/27

【直撃】2連勝中。NFT界の「最強企業」の正体

NFTの勢いが止まらないーー。
NewsPicksがこの新たなデジタル資産を詳細解説してからわずか1週間強。その間も、米ニューヨーク・タイムズの記事が約6000万円で売れたり、本稿執筆中も孫正義氏のツイートがオークションで確認されたり(※本人による出品かは不明)、とカオスな盛り上がりだ。
まさにバブルな沸騰感といえるが、実はNFTの世界には、3年も前から、この新たな資産の強みを吟味し尽くし、戦略的に手を打ってきたスタートアップが存在する。
カナダのゲームスタジオDapper Labs(ダッパーラボ)だ。
ダッパーラボは、2017年にNFTカードゲーム「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」を大ヒットさせると、2020年には、NBA選手のスーパープレーをNFT化した「NBA Top Shot」を投入し、これも爆発的にヒットしている。
猫のゲームと、NBA選手の名シーン。
一見全く脈絡のない2つのコンテンツだが、実はその裏側には、ダッパーラボが、NFTの本命とみる一つの「コンセプト」で通底している。
それが、人間の持つ「収集」という本能だ。
英語では「Collectibles(収集可能)」と表現されるが、例えば、NBAトップショットは、Jリーグカードのように、人気選手のプレーを集められる側面が人気の引き金となった。レブロン・ジェームズのダンクシーンには約2000万円の値がついたほどだ。
NewsPicksでは、ダッパーラボのキーマンへの直撃取材を敢行。バブリーなニュースからは見えないNFTの真髄、そしてヒット連発の秘訣について聴いた。
INDEX
  • ①IP×収集ゲームで大当たり
  • ②「デジタル猫に2000万円」の裏側
  • ③「コレクション欲」という本能
  • ④「限定モノ」への渇望
  • ⑤投機より、「面白さ」がカギ

①IP×収集ゲームで大当たり

──「NBAトップショット」や「クリプトキティ」など、ダッパーラボが生み出すNFTに人々が夢中になっています。