「転勤回避権」管理職に 三菱ケミカル、最長6年間
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多様な働き方の選択肢が増えて、日本の産業界に許容しようとする動きは、子育て世代に良い動きですね。
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意に沿わない転勤、というある種非人道的な措置を回避できるというのは歓迎です。
が、大企業でも、業務上の必要性からどうしても転勤してほしいケースはあると思うんですよね。どうするのでしょう。
転勤命令に応じてくれたら手当を出すというのも以前からの前提でしょうし。応じない人と応じる人で人事評価に差をつけるのも意図するものではないでしょう。
中小企業では、社長の「お前、行ってこい」の一言で決まる(会社に指示命令権はあるので違法ではない)ことも多いと思われ、その世界とのギャップは広がるばかりです。そもそも「希望しない転居を伴う転勤」が本当にその企業にとって必要なのかどうか、考える時期に来ているような気がします。「転勤」を完全否定するつもりはありませんが、その意味や意義についてどれぐらい議論が為されているのかは、疑わしいケースも多々あるのではないでしょうか。
「転勤」がキャリアディベロプメントの一環だとするならば、そのプランについて、どれぐらい個々の社員との対話があるのか。組織活性化というならば、人材の入れ替え以前に、組織を活性化する術について考えたことがあるのか。例えば「変化こそ成長」というフィロソフィーを示しているのか。
そういったことをせずに「人材の適正配置」などというビッグワードで片付けているようなことがもしあるとしたら、それこそまさに「コマ扱い」。キャリア自律やエンゲージメントなどとは無縁の世界になってしまうように感じます。男女雇用均等法もない昭和の時代に、コントラバス奏者でもあったある男友達は就職先選定の第一条件に「転勤がないこと」を掲げて、世界的な海運会社に就職しました。
私が新卒で入った総合商社では上からの鶴の一声で簡単に転勤させられました。死期の近い婚約者と引き離されて香港に異動し死に目に会えなかった男性もいました。
「家を買った」「結婚した」「子供が出来た」社員が転勤させられるというジンクスもあり実際私自身も当時の配偶者がまさにそのジンクス通りにマンションを買った途端に転勤辞令。
配偶者が有職であればそのキャリアを捨てさせるか単身赴任を選ぶか。
子供がいれば子供を転校させるか否か。
妻は妻で自分の地縁や人間関係を捨てるか。
その地で築き上げた何らかのキャリアというのは誰にとっても何かしらあるものですがそれを失うか否か。
転勤というのは大変なインパクトがある出来事なのです。家族全員が前向きで同意しているなら構いませんが、そうでない時に上意下達で一方的に社員の人生を変えさせて良いとは思いません。
その感覚は、パワハラもセクハラも常識でしかなかった昭和の悪しき慣習のようなものですので、令和の今、ハンコ文化とともに変わってゆくべきでしょう。