(ブルームバーグ): 楽天の三木谷浩史社長は16日、出資を受ける中国テンセント・ホールディングス(騰訊)との関係について、今後人気の高い日本製商品やコンテンツをSNSアプリ「微信(ウィーチャット)」を通じて販売したい考えを明らかにした。具体的なテンセントとの提携戦略には数カ月以内に公表する意向だ。

三木谷社長はブルームバーグテレビジョンの英語放送にオンラインで出演し、「中国では日本の製品やコンテンツはとても人気だが、日本企業にとってそれらを中国へ出品することはとても難しかった」と指摘。テンセントとの提携で、「われわれの出品者やコンテンツパートナーが中国に出品するのにとてもいいチャンネルになると感じている」と語った。

楽天は12日、日本郵政と約1500億円の資本提携を締結し、物流やモバイル事業など幅広い分野で協業すると発表した。テンセント子会社や米ウォルマートも出資し、楽天の調達額は合計で約2400億円。テンセントの楽天株の保有割合は3.65%となる。

楽天の古橋洋人常務執行役員は12日、ブルームバーグのインタビューで、ゲームの開発や国内出店業者の中国市場への進出を視野にテンセントと連携する可能性について言及していた。モバイル事業の拡大策としては、全国に2万4000局ある郵便局ネットワークを活用し、担当者を派遣したり特設ブースでオンライン申し込みを受け付ける考えを示した。

楽天、郵便局利用の高年層の獲得狙うーモバイル事業拡大で郵政と協議

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