[ロンドン 11日 ロイター] - 石油輸出国機構(OPEC)は11日に公表した月次報告で、2021年の世界の原油需要見通しを若干上方修正した。ただ新型コロナウイルス感染拡大の影響が継続する中、需要回復は年後半に集中するとの見方を示した。

OPECは今年の原油需要は日量589万バレル(6.5%)増加すると予想。前月に示した見通しを若干上方修正した。ただ上半期の見通しは下方修正。「総需要は日量9630万バレルに達する。消費の大部分は下半期のものとなる」とした。

ただ「21年を通して人の移動が制限されるとみられる中、今年の需要増で昨年の減少を相殺することはできない」とした。

今年の世界的な経済成長率見通しについては、上半期末までに経済活動の加速が予想されるとし、4.8%から5.1%に上方修正。ただ「旅行や運輸など原油を多く消費する部門は引き続き不相応な影響を受け続ける」との見方を示した。

2月のOPEC加盟国による生産量は日量65万バレル減の日量2485万バレル。サウジアラビアの生産量が日量95万6000バレル減少したことが大きく影響した。