[東京 11日 ロイター] - 日銀が11日に発表した2月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数(2015年=100.0)は前年比マイナス0.7%だった。12カ月連続の前年割れとなったが、マイナス幅は1月(確報、マイナス1.5%)から縮小した。新型コロナウイルスの影響による下押し圧力は全体的に残っているものの、過去の原油価格下落の影響は徐々に剥落している。

電力・都市ガス・水道、石油・石炭製品などがマイナスに寄与し、指数全体を押し下げた。一方、非鉄金属、スクラップ類などはプラスに寄与した。「国内の需要動向を比較的反映しやすい鉄鋼や木材・木製品、繊維製品についても、緩やかではあるが回復の動きが表れている」(日銀の担当者)という。

744品目中、前年比で上昇したのは287品目、下落したのは353品目。下落が上昇を66品目上回った。

前月比ではプラス0.4%と3カ月連続のプラス。石油・石炭製品、化学製品、非鉄金属、鉄鋼などが押し上げに寄与した。米中経済の回復を受け、国際商品市況の上昇が続いている。最もプラスに効いた石油・石炭製品は、1月中旬から2月にかけての原油市況がサウジアラビアの自主的な追加減産や米国経済の回復期待などを背景に上昇したことを受けて値上がりした。

*日銀の発表資料は以下のURLでご覧になれます。

http://www.boj.or.jp/statistics/pi/cgpi_release/