[ソウル 24日 ロイター] - 韓国の現代自動車は、世界全体で8万2000台の電気自動車(EV)をリコールする。出火の恐れがあるため、バッテリーシステムを交換する。

前回のリコールと合わせると、推定9億ドルの費用がかかるとみられている。

今回のリコール対象の大半は、販売が最も好調なEV「コナEV」。出火が相次いだことを受けて、昨年10月にもリコールを実施し、ソフトウエアを更新していた。

ただ、今年1月、リコールで修理済みの車両1台が出火。1回目のリコールが適切だったか韓国当局が調査に乗り出している。

バッテリーを製造したLG化学傘下のLGエナジー・ソリューションは、同社が提案した急速充電のロジックが、現代のバッテリー管理システムで誤って利用されたと主張。バッテリーセルを出火リスクの直接的な原因とみなすべきではないと表明した。

新たなリコールの対象となるコナEVは約7万6000台。EVの「アイオニック」と「エレクシティー」の一部モデルも対象となる。

韓国国土交通省によると、コナEVは15件の出火が報告されている。韓国で11件、カナダで2件、フィンランドとオーストリアで各1件。

現代自動車は、リコール費用が総額1兆ウォンに達すると試算。このうち389億ウォンは1回目のリコール費用。

午後のソウル株式市場では、現代自動車株が3.7%安、LG化学株が1.9%安となっている。

*内容を追加しました。