【3分解説】アップルはなぜ、「自動車事業」に乗り出すのか
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数年前から噂されてきた「アップルカー」の動きが本格化しています。
車の電動化が進むと必要な部品の数が減るため、コモディティ化によって異業種組の参入ハードルは下がるとされてきました。
そしてその異業種組の中でも特に目を引くのがアップルで、日系メーカーとの提携交渉が報じられた際にはマツダ株がストップ高になるなど、影響が広がりました。
アップルはなぜ執念を燃やして自動車業界に殴り込もうとしているのかや、日本の雇用にも影響するアップルと自動車会社の「役割分担」など、ニュースの重要ポイントをまとめました。確かに既に巨大なアップルが成長ストーリーを示すためには、巨大な自動車産業を狙うのは分かるし、既存のプレイヤーには無いアップルが提供出来る価値もある気はしますが、何が狙いなのか、まだ良く分からないですね。現時点では、プライバシーや既存プロダクトとの親和性に鑑みて、自動車よりもヘルスケアの方がアップルのターゲット市場としてはしっくりきます。
・いくらアップルブランドと言えど、中身は既存のメーカーが作って表面だけアップルにした車を、プレミアム価格で買いたい人がたくさんいるとは思えない。(既にテスラなどのブランドもひしめく中で)
・業界のゲームチェンジが起こる時に、独自の強みをもっているプレイヤーが新規参入するのは有効そうだが、少なくとも自動運転のソフトウェアにおいて、技術開発では今の所アップルに勝ち目はなさそう。
・一方、良く言われているのが、「自動運転車が普及した際に生じる、車内で体験する時間を取りに行く」という話は、あるのかもしれません。これまでにもiPhoneを中心にしたプロダクトで消費者のアクティビティの大部分を占有してきているアップルとしては、新たに「人がヒマを持て余す時間」を無視出来ない。
・とはいえ、車内のアクティビティにそんなにバラエティがあるのかは良く分からない。個人的には、自動運転もいらないし運転しながらPodcast聞いていれば十分に満足できる。自動運転中でiPhoneやiPadでは実現出来ない体験とは何か。「安全性に配慮しないといけない」とか「酔わない」とかいう制限もあるなかで、新たなお金を産むような市場になり得るのか。
もしかすると思いもしない様な狙いがあるのかもしれませんし、実際のプロダクトを見てみないと分からないですが。コネクティッドカーのトップをめざしているのではないでしょうか。自動運転にはまだ時間がかかる。であれば、EVからスタートして基盤を構築しておこう。そういう算段だと思います。
音声アシスタントのSiriとの会話で、ビークルが小さなエンタメ空間やeOfficeに変わる。自動車メーカーの発想とは一味ちがうアップルカーに期待したいですね。