変異型特定のPCR試薬 ロシュ、日本で商業用発売
日本経済新聞
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ロシュ・ダイアグノスティックスは、実績のある検査機器・検査薬メーカーで、スイスに本社がある、ロシュグループのメンバーです。日本の中外製薬もロシュグループです。同社は、PCR(polymerase chain reaction=ポリメラーゼ連鎖反応)検査装置を取り扱っていますが、同種の検査装置を扱う企業の中で、いち早く「変異株」を特定することができる試薬を発売するとのことです。
日本では、今後の変異株の拡大状況によっては、メリット・ニーズが大きいと思われます。これによって、同社製のPCR検査装置を導入している医療機関、研究機関で変異株の検出ができるようになります。特定の用途をもった検査キットを作るためには、変異株に存在する特定の「遺伝子配列」ど同じDNA配列の断片を検査試薬の中に組み込む必要がありますが、その開発にいち早く取り組んだということになると思います。おそらくインクジェット・プリンターとインクの関係のように、純正の試薬での適合確認がされている関係から、純正を使わないと精度保証がされないのではないかと思います。(未確認です)
コロナ禍での、2020年の検査薬市場は、定期健康診断市場の減少により全般的に低迷していますが、ウイルス検査関係は大幅に伸びています。日本企業の「タカラバイオ」も、先日、遺伝子検査薬領域の国内製造を拡大する計画を公表しています。
PCRの技術は、米国のキャリー・マリス博士によって発明された技術で、この功績によりノーベル賞が授与されています。PCRは、少量の遺伝子断片を増幅する技術の総称を指し、多方面にわたり極めて幅広く利用されています。