2021/2/4

【核心】あなたがフェイスブック、LINEで「満たされない」理由

NewsPicks編集部 記者
人と深い関係性を築くには、「どうでもいいこと」を気軽にシェアできる仕組みが必要だ──。 
コロナ禍で、雑談や無駄話といった軽いコミュニケーションをとる機会が大幅に減っている。
フェイスブックやインスタグラム、ツイッターなどさまざまなソーシャルメディアがあるにもかかわらず、離れて住む家族や仲の良い友人が「近く」に感じられないのはなぜか。
そんな課題意識から、大事な人とのつながりに特化したクローズドSNSを立ち上げたのは、元フェイスブック社員のサチン・モンガ氏だ。
2018年に、同じくフェイスブックで働いていたデザイナーのアレックス・コーネル氏と起業。2019年に「コクーン」のサービスを開始した。
「広告収入を得るために、ユーザーのスマホ滞在時間を伸ばして、無意味にフィードをスクロールさせ続けるようなことはしたくない」
モンガ氏は、そう力説する。大事な人との仲を深めるには、どう設計し、どのようなビジネスモデルにすれば良いのか。その試行錯誤の過程を、モンガ氏にじっくりと語ってもらった。
INDEX
☑️「どうでもいいやりとり」の効用
☑️広告を載せない理由
☑️課金の「最適解」
☑️難しかった「値決め」
☑️「滞在時間」は伸ばさない
☑️広告モデル以外の選択肢

「どうでもいいやりとり」の効用

──フェイスブックという巨人がいるソーシャルメディア市場で、サービスを立ち上げました。
モンガ 「今さら別のメッセージアプリなんているの」と思われるかもしれません。
でも、これだけたくさんのアプリがある中で、「大切な人との関係を日常的に深める」役目を十分に果たしてくれるものはないと感じています。