[北京 2日 ロイター] - 中国の外交担当トップである楊潔チ氏は2日、米中は両国関係を予測可能で建設的な発展路線に戻す必要があるとの見方を示した。

米中関係全国委員会主催のオンラインフォーラムで語った。

楊氏は、中国は世界における米国の地位に対抗したり、それに取って代わろうとする意図はないとする一方で、いかなる力も中国の発展を妨げることはできないと強調した。

「米国は香港やチベット、新疆など、中国の領土主権に関する問題に干渉するのを止めるべきだ」と述べ、これらは、中国の中核的利益と国家の威厳に関する問題だと指摘。中国は、選挙などの米国の国内問題に決して干渉することはないと主張した。

また、米国は貿易において国家安全保障の概念を乱用すべきでないと指摘。

「米国がゼロサムや大国間競争という時代遅れのメンタリティから抜け出し、関係を正しい状態で維持するため中国と協力することを望んでいる」と述べた。

さらに、中国は両国が対立することなく相互に尊重し、双方に利益をもたらすウィンウィンの協力という軌道に沿って関係を前進させる用意があるとした。楊氏の演説の中に「協力」という言葉は24回出てきた。

同氏はまた、米国企業が今後10年、推定22兆ドル相当の対中輸出で利益を得る可能性があることを示唆した。

*内容を追加しました。