[北京/上海 19日 ロイター] - 中国国家発展改革委員会(NDRC)高官は19日、今年も中国は景気回復に必要な措置を講じ、「政策の崖」を回避する方針を示した。

中国国家統計局が18日発表した2020年第4・四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比6.5%増と第3・四半期の4.9%増から伸びが加速し、ロイターがまとめたエコノミスト予想(6.1%増)を上回った。

これに関連して同高官は、小規模企業は依然として新型コロナウイルス危機からの回復途上にあるとし「マクロ政策面でも(小規模企業向けの)必要な支援を維持する」と述べた。

また「景気回復を安定させ財政の崖を回避すべく、マクロ政策のペースや密度、効果を良好な状態に維持できるだろう」との見通しを示した。

さらに同高官は、コロナ危機時に導入された一時的な緊急対策は長期間継続しないとの認識を示した。中国は今年、信用の伸びを緩やかにし、財政支出を削減するとみられているが、関係筋によると、政府当局者は景気回復を阻害しないよう慎重な姿勢を取る見通しだという。

キャピタル・エコノミクスの中国担当エコノミスト、ジュリアン・エバンズプリチャード氏は「GDPの内容を見ると、中国経済はここ数カ月、サービス部門の広範な回復に支えられ、投資主体の刺激策への依存度が低下している」と指摘した。

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