ステート・ストリートが資産運用部門の選択肢検討、合併など-関係者
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State Streetの資産運用部門は、SPDRというブランドで有名なETFなど、パッシブ特化。ETF・パッシブ運用の残高はどんどん世界的に増えているが、昔はパッシブといえば金融危機時にBlackRockに買収されたBGIと、State Streetが2台巨頭だった。
今のAUMは2020年9月末時点で3.1兆ドル。一方、BlackRockは7.8兆ドル、うちETF(iShares)と機関投資家向けIndexのAUMで約5.0兆ドル。
2019年末のWillisTowers Watsonの下記ランキングを見ると、AUMでは3位(その時点で2.5兆ドル、BlackRockは6.0兆ドル)。パッシブは成長領域だし、JPMとかが欲しがるのではないかと思う。アクティブ投資にフォーカスしているところは、投資哲学などとのバランスで経営難しそうだが、Fidelityでさえもインデックスファンドを作る時代なので…
https://www.thinkingaheadinstitute.org/research-papers/the-worlds-largest-fund-managers-2019/
なお、これで残るのは信託銀行部門。ここはBONY MellonとState Streetの2トップ。ステート・ストリートの規模を持っていても、「競争上、規模が足りない」という厳しい現実。日本の金融機関も将来の心配をするべきだろう。競争上「3番手以下」は苦しい。たとえば、メガバンクの3番手は大丈夫なのか?
ステートストリートは私がNYの小さな信託銀行にいた1990年前半には運用会社等の資産を預かって管理するカストディアンとしてBONYと並んで既に圧倒的な強さを誇った会社。インベスコやUBSのように資産運用を表看板にする会社と比べると地味な立場で社名は一般には目立ちませんが、今でもグローバルカストディアンとしてそっち方面で相当強いはず。自ら顧客の資産を運用する仕事はステートストリートが伝統的な強さを誇る領域でなく顧客と協業する面もありそうなので「規模の拡大を目指し」、「インベスコやUBSグループを含むライバル会社の資産運用事業と合併させる可能性を評価した」としても、必ずしも運用事業でライバルの事業を買収する方向ではないように感じるけれど・・・ どうなんでしょう (・・?