郊外の高級住宅街が沈没…買い手なしの「売るに売れない」悲劇
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郊外の住宅団地は、開発された当初から地区協定や緑地協定が整備され、そこにまとまった世帯数が一挙に移住してきたこともあり、区画にも余裕があって静な住環境です。終の住処として購入していることから、30〜40年経った現在でも住み続けている人が多く、そのまま高齢化しています。住人に介護が必要になったり亡くなったりした世帯は、そのまま放置されて空き家になるか、売っても格安の価格にしかならない。
同じ規格、同じ年代、同じ生活パターンという画一化された街には「多様性」「可変性」という要素に乏しいため、買い手が限られますから供給過剰になります。せめてコンビニやレストラン、コインランドリーなどの商業施設も建設可能になっていれば違ってくるのですが、もはやそうした発想を生むパワーが既存の住人の中には残っておらず、街をどうするのかの意思決定ができない状態。このまま街自体が「使い捨て」になるのを待つのか、さもなくば街全体を広範囲に買い取って未来都市に作り変えてくれる「救世主」が現れるのを期待するしかなさそうです。