[ソウル 1日 ロイター] - 韓国のLG化学は来年、中国で、米テスラの電気自動車(EV)用バッテリーの生産能力を倍以上に拡大する計画だ。複数の関係筋が明らかにした。中国でのテスラの生産および販売拡大に対応する。

テスラは野心的な世界生産拡大計画を掲げ、バッテリー確保に奔走している。

関係筋によると、LG化学は今年、主にテスラの米国工場からの需要に対応するため韓国国内で生産ラインを増やした。テスラはパナソニックに対し、米国工場に加えて上海工場にもバッテリーを供給するよう要請したという。

「テスラはとにかくバッテリーが不足している。LG化学は中国生産を倍以上に増やすつもりだ」と関係筋の1人は語った。

LG化学の広報担当者は「自動車メーカーの需要増加に対応し円筒型バッテリーの生産能力の拡大を続けている。ただ特定の顧客についてコメントできない」と述べた。

LG化学は10月、円筒型バッテリーの生産能力を2023年までに3倍の60ギガワット時相当に拡大する方針を示した。円筒型バッテリーはテスラ車に搭載されるタイプだが、LG化学はテスラの社名は挙げていない。

テスラのコメントは現時点で得られていない。パナソニックはコメントを差し控えた。

中国南京市政府は先週、LG化学が現地工場に5億ドル投じて円筒型バッテリーの年間生産能力を8ギガワット時拡充すると明らかにした。この計画について、関係筋は現在8つの生産ラインを少なくとも17に増やすことが含まれていると述べた。