ロボットにあえて“足りない部分”を作る理由 ヒトとロボットのコミュニケーションのためにメーカー3社が考えた方法
コメント
注目のコメント
コンサルタント時代の2014年頃、「2030年にどうなるのか」というこうしたことがあります。そこでロボットの未来について、各大学や企業の専門家でも取材をしたことがあります。
「弱いロボット」という言葉を豊橋工科大学の岡田教授は2012年に紹介しています。
人は本能的に助けるべき対象を見つけると手伝いたくなるもので、頼られることで自己肯定感が生まれ、癒やされたりもします。コミュニケーションロボットは、このアプローチが今の技術水準からみた現実的なアプローチなんでしょう。
ロボットといえば完璧で頼れるものといったイメージを多くの人が持ってしまい、高性能であることを期待してしまいます。この「期待」が厄介で、残念ながらまだ現代の技術で作られたロボットは、完璧ではありません。すると、期待値を超えずガッカリされてしまいます。
この期待値ギャップをなくすために、多くのロボットはかわいい見た目にします。aiboのように犬に擬態するのもそうだし、この記事に出てくるboccoやLOVOTもそうです。
また共通するのは「目があること」。さすがに人は生命性を感じないと助けたいという気持ちが生まれないそうです。LOVOTも目にはこだわっていて、立体的に見えるよう、かなり作り込んでいるそうですね。愛車を毎週末洗車するパパは、たいてい生命性を車に感じているでしょう。あれもフロントライトが目に見えるのも一役かっているそうです。今後もテクノロジーは早いスピードで進化し続けていくためロボットが持ち得る技術は日々進化し続けますね。完璧すぎるロボットだと、ビジネス上での付き合い方でしかなく、一定の目的のためのロボットであり、癒されずに落ち着かないのでしょうね。
しかし人間はどこか抜けている、足りないなと思う部分、仕方がないなあと大人が子供をあやすように感情に入り込んでいくと自分も落ち着くのですね。ロボットとの新しい付き合い方、ロボットとのコミュニケーション方法など、かつては想像していなかった接し方が今後もうまれてくることでしょう。ちょうどNewsPicks Talk Roomでも「ドラえもんを本気で作ってる研究者」の大澤さんのお話を聞いたところでした。
https://anchor.fm/newspicks/episodes/030-JO-TIME-No-001-elkqt7
ツールだったら完璧じゃないと使ってもらいにくいけど、愛されるべきロボットなら完璧じゃなくても人が協力してくれるので、技術のハードルが大幅に下がってイノベーションが生まれる可能性が高まるって話が印象的でした。
Human Agent Interactionという「人とロボットが共存するシステム」の最適化を研究する分野では日本は最先端なのだとか。
LOVOTやQooboみたいなロボットが日本で生まれたことと無関係ではないはず。