新型コロナの症状100種類以上 AIで世界の論文を解析した結果
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注目のコメント
私は記事中のコメントの印象と少し違った感想を持ちました。これはコロナウイルスに限った話ではなく、実はあらゆる病気でこのような症状のバラエティがあります。
その中に、多くの人に起こりやすい頻度の高い症状と稀な症状があって、その統計を駆使して適切な診断に導くのが我々医師の仕事です。
例えば、ご高齢の患者さんでは症状が幻覚だけという新型コロナウイルスの患者さんを経験します。しかし、それは実は他の感染症でもよく経験されることです。
また、このような数多くのバラエティが報告されるのは、短期間に過剰なまでにたくさんの論文が報告されたという側面もあると思います。必ずしも病気と直接関連しない症状までオーバーに報告されてしまっている可能性も十分あると考えられます。
未解明な点もまだ多く残されており、予防が重要なことに疑いはないですが、こういった背景から、100以上の症状が見つかったとしてもあまり驚きではなく、過度に不安を抱く必要はないと思います。正確な統計は分かりませんが、必ずしもコロナウイルスに特別というわけではないかもしれません。上気道(鼻やのど)に主な影響を及ぼす他のかぜウイルスと比べて、新型コロナウイルスは下気道(肺)に親和性が高いため重症化しやすいことが当初から報告されていました。その後コロナにより心臓や脳神経の障害、血栓塞栓症など、多くの臓器に影響を及ぼすケースが報告されてきています。ダメージを受ける臓器が多い分、「患者の症状もバラエティに富む」ということなのでは。と推測します。
ちなみに記事にあるように「コロナの症状をAIで解析する」のは、どちらかというとAIを用いた解析には向かないような気がします。コロナにより生じた症状なのか、持病や他の影響で起こったものなのか判断しづらいためです。非常に面白かった。さすがに、NHKと思いました。カネも時間も豊富ですから。
AIは、こういった理論的に良くわからない現象を解析するのに向いていると思いました。
面白いと思ったこと。
1.女性は比較的若くても症状が強くなることがある。免疫が強いことが原因かもしれない。リウマチも、若い女性に多い。
2.日本人、アジア人の死亡者が少ないのは、コロナウイルス疾患に対する交差免疫が原因かもしれない。
3.マスクから微量のウイルスが入り込むために、マスクをしている人は、普段から、免疫機構を鍛えている可能性がある。証拠もある。
4.部屋の湿度が重要。乾燥すると、気道粘膜の繊毛が働かなくなる。これに関して、番組では言ってませんでしたが、老人の唾液の量が少なくなることが、感染しやすさに影響している可能性があります。マスクは、鼻の温度が下がることを防ぐという意味でも有効。
5.脳室の脈絡叢にACE2のレセプターがあり、そこに感染することにより、脳炎を起こす。これは初めて聞きました。私自身は、コロナ脳炎を経験してません。勉強してみます。ACE2レセプターは脳や肺以外に全身に存在するので、コロナは全身感染を起こす。ここが、他のコロナ感染症との大きな違いである。
6.222nmの紫外線がウイルスの消毒法として有効。人体に対する悪影響なし。すでに、北陸の病院で、コロナの消毒として用いられているそうです。今後、全国に普及する可能性があります。
7.新型コロナワクチンができるかどうかはまだ誰にもわからない。できない可能性もある。その場合は、インフルエンザと同じように、共存する形となる。トランプ大統領が使った抗体薬はもうすぐ完成する可能性があるが、ものすごく高価らしいので、一般人が使えるかどうかはわからない。