2020/10/28

【新教養】今、世界で起きていること

経営共創基盤(IGPI)  共同経営者/マネージングディレクター
新型コロナ感染症が収束する気配なく、世界はいまだ混乱の渦中にあるなか、11月3日には米大統領選が実施される。
誰もが予測不能な世界情勢に、どう向き合うべきなのか?
国際政治のスペシャリストである作家・元外務省主任分析官の佐藤優氏、そして「テクノロジー×政治×経済」という斬新な視点で世界情勢を読み解いた『デジタルテクノロジーと国際政治の力学』が話題の塩野誠氏が激論を交わす。

コロナ禍で起こる「2つの変化」

塩野 私は今、フィンランドのヘルシンキに滞在しているのですが、欧州ではCOVID-19、新型コロナウイルスが依然として猛威を振るっています。
佐藤さんは「世界史上、感染症が歴史的転換を引き起こしてきた」と指摘されていますが、今回もそのアナロジーとなる可能性があります。
特に西側諸国、米国中心の国際秩序がどう変わっていくとお考えですか?
佐藤 フィンランドでしたら、現在の世界情勢において知るべきトピックが日本よりも報道されていると思います。そのひとつが「ナゴルノ・カラバフ紛争(注:アルメニアとアゼルバイジャンの争い)」です。
実は、この問題は少しハンドリングを間違えると大変なことになる。