[ワシントン 22日 ロイター] - 米司法省のジョン・デマーズ次官補(国家安全保障担当)は22日、国際的な制裁下にある北朝鮮がサイバー攻撃で盗んだ資金の洗浄を中国が支援していると非難した。

サイバー関連の知識や訓練といった形でも支援が行われている可能性が高いと指摘した。

米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が主催したイベントでデマーズ氏は「とりわけ目立つのは、北朝鮮の制裁逃れを支援する中国の関与だ。北朝鮮が何らかの方法で入手した資金や、体制内に持ち込みたい資金、もしくは盗むなどした資金の洗浄(マネーロンダリング)や、物資移動の支援に関与している」と述べた。

また「中国のサイバーインフラを通じた支援もあり、中国側からの知識の共有や訓練という点でおそらく支援が行われている」とした。

その上で、制裁違反に関与しているのは悪質な個人や企業が含まれているものの、「最大の問題は、中国のように北朝鮮の破綻を望まない国々だ」と述べ、中国による国家としての関与の可能性を示唆した。

ワシントンにある中国大使館の報道官はデマーズ氏の発言について、承知していないとした上で「中国政府はサイバーセキュリティーの断固たる擁護者であり、法に従ってあらゆる形のサイバー攻撃・犯罪に強く反対し、対抗する」と述べた。