【コンサル直伝】思考を整理、瞬時に伝える「図解30選」
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注目のコメント
図解の素晴らしさについては皆さんがコメントされているので、ちょっと違う視点でBCG時代に学んだことを書きます。
新人時代に叩き込まれた考え方は、『いきなりパワポを開くな。ワードを開け。なんなら紙とペンだけでもいい』でした。
資料作りは結局考え方を整理するツールでしかないため、何を伝えたいか、ストーリーが明確になっていないと迷走します。
お絵描きが楽しくなってしまうとそこだけに意識が埋没するため、結局何が伝えたかったのか?がやってるうちに自分でもわからなくなってしまいます。
オススメは、先に言葉だけでメッセージ(伝えたいこと)を書き出し、順番を並び替えて、ストーリーが読みやすくロジカルになっているか、まず骨子を固めること。その時点で人に読んでもらって、自分以外の人にも納得感がある流れになってるかを確認してもらえるとよりベターです。
その上で、メッセージ一文ずつをスライドのタイトルに当て込み、メッセージだけで構成された白紙の羅列を作ります。自分の会社では『空パッケージ』と読んでました。
最後に、空パッケージの一枚ごとに、そのメッセージを伝えるのにわかりやすい中身を考えていきます。中身はメッセージに応じて、この記事にあるようないろんなパターンのグラフを使い分けたり、イラストや事例の写真とかを使うとといい感じに仕上がります。
テクニカルには当然いろんなパターンの図を使い分けられるとかっこいいですし、いろんな引き出しを持ってる方が考えたり整理する幅が広がるのですが、そこばかりに走ってしまうと、数枚だけ素晴らしくわかりやすいページがあるのにトータルで見るとなんのこっちゃになってしまうので、注意した方がいいかもしれません。記事内にあるように「説明する相手や用途によって、シンプルさを調整する」ことが大事だな、と思っています。
自分の思考の整理用なのか、プロジェクトメンバー間での認識合わせなのか、役員へのプレゼンなのか、で全く異なります。
この記事で例示されているものだと、例えば「象限図(1:N型)」(凡例はもっと小さく分かりやすくする必要がありますが)は役員向けでしょうし、「業務プロセス図」なんかはプロジェクトメンバー間での確認みたいなイメージです。
ビジュアライズはコミュニケーション手段だと思っているので、受け取る相手のニーズに合わせてうまく使い分けられると良いですよね。
「画面を共有しながら口頭で説明出来る時は、視覚からの情報量が多いと受け取る側が大変なので極力シンプルに」「資料送付のみで説明しないといけない時は、文字で補足」という感じに。
(記事内に例示されている図解は全般文字が多いなーという印象ですが、ドキュメントのみのコミュニケーション用であれば仕方ないですかね)
繰り返しになりますが、大事な事は、このビジュアルを使って伝えるべきは何か、というのことです。
伝えるべきがメッセージなのか、単なるファクトの提示なのか、で全く異なるので、そこは意識して使いこなしていけるといいのでは、と思いました。
例えば、この記事内の「円・ドーナツグラフ」、現状では単なるファクトの提示ですが、「社会保障費は全体の歳出の実に35%を占めており、このバランスをどうしていくのかが最重要課題」みたいな事が言いたいのであれば、そこだけハイライトし、あとは細々書く必要はない、という感じです。図のパターンはここで紹介されている以上にたくさんあります。重要なのは「何を伝えたいか」があり、そのために「どれを選ぶか」そして「どこを省くか」でしょう。
ステップ1は、図のパターンを「どんなものがあり、それぞれ何が得意で何が苦手なのか」その特徴を知って、引き出しを増やすことです。
ステップ2は、伝えたいことにフォーカスするために何を省くかです。マトリクス図なんて何を軸にとるかがとても重要で、それがとても難しいですから。