マスク着用による新型コロナの感染防止効果について(忽那賢志)
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マスクと新型コロナの感染防止に関しての論考。
新型コロナが流行する前は、おもった以上にマスクに対する研究は少なかったのですが、メタアナリシスで感染予防効果は示唆されていました。
▷Offeddu V, et al. Clinical infectious diseases 2017; 65:1934-42.
(日本語訳) https://pediatric-allergy.com/2018/04/12/effectiveness-of-mask-against-respiratory-infections/
そして、新型コロナの流行に伴い、その効果を実証するための研究が進んできたという背景があります。症状の有無に関わらず、人との距離が保てない環境では全員にマスク着用を推奨する「ユニバーサルマスキング」という考えはコロナ禍で徐々に浸透してきました。
インフルエンザなど多くの上気道炎のウイルスは、症状が出始めてからウイルス排出量がピークを迎えますが、新型コロナウイルスは症状が出る2日ほど前に感染性のピークを迎えることが報告されており、「症状が出たら気をつける」対応では不十分ということがわかります。マスク着用を含め、日頃から「他人に飛沫を浴びせない」ようにする努力が今後の常識になると思います。欧州では、靴底にウィルスが付着し、家の中に持ち込むというような報告がありました。
靴底に着く原因は、床や地面にウィルスがいたからで、それは飛沫によるものと考えるのは十分合理的です。
自覚症状が無くても、ウィルス入りの飛沫を浴びせたり、落とす事は十分考えられるので、
陰性だろうが陽性だろうが、マスクを着用して飛沫を防ぐ事が大切です。
接触感染にしたって、感染者がいたるところに飛沫を撒けば、
それを知らず知らずに触ってしまう事が感染源になりうる。
手洗いは大切で、飛ばさない事も大切です。
よって、飲食店への入店時に着用するのは、
着席場所以外への飛沫を防ぐ観点で、とても有効です。
床にウィルス入りの飛沫を落とされたら、靴底に付着します。