アゼルバイジャンとアルメニア、停戦と協議開始で合意
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プーチン大統領の仲介によりロシア、アゼルバイジャン、アルメニアの3国は以下の共同声明を発しました。
1)10月10日12時より、国際赤十字協会の仲介と基準によりアゼルバイジャン、アルメニアの両国は捕虜交換、遺体の返還などを目的とした休戦に入ることを確認し戦闘行為を停止する。
2)停戦継続の具体的な枠組みは別途交渉する。
3)両国は欧州安全保障理事会ミンスクグループ共同議長の仲介により平和の早期達成に向け交渉に入る。
4)和平に向けた交渉プロセスになんら変化がないことを確認する。
アゼルバイジャンは和平プロセス復活の条件としてロシアに加えトルコを仲介国に加えるよう要請したようですがロシアがこれを拒否したようです。
従ってトルコの動きによってはまだもう一悶着あるかもしれず、情勢は未だ流動的だと言えます。アルメニアが優勢だったようですね。
両国の対立は1990年代にもありました。
理由は宗教の違いです。
アルメニアはキリスト教、アゼルバイジャンはイスラム教です。
困ったことに、両国民入り混じる自治区があるんですよね。
ソ連は宗教を公認しなかったので、ソ連が元気なうちは、両国の対立は起きませんでした。
いわば親分的立場です。
しかしソ連の崩壊とともに、宗教対立が勃発しました。
今回はコロナによる社会経済不安が背景にあり、両国が愛国心を高めようとした結果だ、と言われています。
不安要素は2点。
①アゼルバイジャンのバックにいる国家は、停戦に納得するか?
特に同じイスラム教のトルコは、近年「新オスマン主義」という拡大政策を打っていて、納得するかは不明。
イランは停戦を受け入れそうですね。
②米露対立の材料にならないか?という点です。
アゼルバイジャンがイスラム圏、アルメニアがキリスト圏ということもあり、アメリカはアルメニア寄りでしょう。
ロシアが下した裁定にアメリカが納得するのか、やや不安です。
アメリカがそこまで関心を持てば、の話ですが。
そもそもアルメニアとアゼルバイジャンの話なんだから、他国は口出すなよーと言えばそれまでですが・・・
ロシアがどの程度中立を保てるのか、気になります。
ちなみに、この記事がわかりやすかったです。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/post-94638.php