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世界食糧計画にノーベル平和賞 飢餓と貧困、危機に警鐘

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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    バングラデシュ南東部にロヒンギャ難民が100万人住んでいる難民キャンプがあります。そこでは、WFPのスタッフたちが、各国からの援助で集めた食料を難民に配給するために、バングラデシュ政府の役人や軍人たちと粘り強く交渉しながら業務に従事していました。
     確かなのは、WFPの作業がなければ、食料が得られない人々が、世界各地に2千万人以上はいるということです。難民は急増しています。2005年くらいに1千万人だった出身国から外国に逃れた人々は、今では2,600万人を超えています。
     このバングラデシュの難民キャンプだけでも、100万人がミャンマーから逃れて来てからもう3年たっています。100万人に、3年間、食料、水、プロパンガス等々を供給し続けるのは、大変なことです。難民たちが自分で働いて食料を得ればいいではないか、といっても、避難先の土地は彼らのものではなく、勝手に耕すことはできません。賃労働をしようとすれば、就労許可も無い100万人以上が、どんな待遇でもいいから仕事が欲しい、ということになり、必ず現地の人々の仕事を奪います。そして難民が恨みをかう、ということがバングラデシュでもレバノンでもトルコでも起きています。難民を受け入れている国、というのは、外国人労働者を必要とする富裕な国以上に、すでに自国民の失業率が数十%になっているような国が多いです。
     WFPが食料を供給しなければ、すぐに難民と現地住民の間で衝突が起きます。それが、難民が避難先でも憎悪の的になって居場所を失うことを避けるためには必要なことです。
     WFPは紛争を解決するわけではありません。しかし、世界中からの支援を調整して数百万人に毎日配給する、ということは、NGOなどの能力では無理です。現地の政府とも厳しい交渉を続けなければなりません。支援が各国の政府に直接送られた場合、政治家や役人、軍人の懐に入ってしまい、難民には届かないでしょう。国連機関であるWFPでなければできないことです。
     WFPの仕事は、現地政府からも、現地住民からも日々苦情を受けながら、ギリギリの交渉を行いつつ、膨大な事務処理作業をこなす、というものです。WFPのスタッフたちが、毎日その作業を60年間続けてこなければ、生きのびることのできなかった難民が何億人もいて、これからはさらに増えることは確かです。


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    TBSテレビ 報道局 総合編集センター長 兼 報道コンテンツ戦略室長

    WFPが活動する場所は、本当に深刻な食糧難の現場です。

    私はカリブのハイチに3度取材に行ったことがあります。西半球最貧国、10年ほど前は1日2ドルで生活する貧困層が多く、一部で伝統食とも言われていた「泥クッキー」が、たくさん作られている現場も見ました。当時干ばつにより、輸出国は食料安全保障の考え方から食物の流通をコントロールし、コメが主食のハイチに「輸入米」が入らず、暴動が頻発していました。

    もともとアメリカが、自国の「輸入米」を買えるよう補助金を積んだことで、ハイチ国内の農業が衰退したことが背景にありました。その結果、有事にコメが入らず、自給できないハイチは食糧難に陥ってしまう…という構図でした。

    WFPは、ハイチで再び田植えからコメを作る指導を積極的に行っていました。荒れた田んぼをもう一度耕し、水の引き方から、収穫まで手取り足取り、フランス語が通じる国なので、アフリカ系のフランス語が話せる指導員が送り込まれていました。荒れ果てた農地が多い農村部の一部に、黄金の稲穂が育つ区画は、異彩を放っていました。

    大国の政策の都合に翻弄された貧国の現実を目の当たりにしましたが、WFPの存在がなければ、世界でもっと多くの人の命が失われていたでしょう。


  • やなせたかしさんは戦争の経験を通じて「お腹をすかせた人を救うこと」が本当の正義としてアンパンマンを描いたそうです。飢えた弱い立場にいる人達を助ける方々は本当に高潔なヒーローだと思います。

    とかく色んなことを言われがちな平和賞ですが、やはりその影響力は大きいです。
    地道で意味のある活動が表彰され、それが今後の活動に役立つのであればこんなに素晴らしいことはないと思います。


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