韓国候補、最終選考に残る=WTO、女性トップ誕生へ
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韓国の兪明希さんは通商実務経歴が25年間あるため、専門的な知識は誰にも負けないほど強いと思いますけど、最終選考のハードルは少し高いかもしれません。もう一人の候補であるオコンジョイウェアラさんはWTO会員国の中で最も数多いアフリカ地域(40カ国)からの票が入りますし、韓国の方だと日本との輸出問題がまだ解決してないことの影響を受けそうです。
韓国うんぬんの前に、日本から国際機関のトップをより多く出せるような人材育成とロビイングの重要性を見直すべきかと思われます。日韓の貿易関係の課題について、日本の不利に働く可能性は否定はできませんが、そもそも論として、WTOのような重要な国際機関への日本人トップへのロビイングの欠如についても同時に考え直すべきと思われます。経歴を見ると有力と思われるナイジェリア人候補も残っている中、韓国にタイトルに触れるところは、対韓感情の表れと思われます。
どこかの国籍を持っている人が就任する以上、完全に自国のことを無視して中立になったり、自国に明らかに不利な決定を推進することは非常に難しいでしょう。完全なる中立があり得ないという国際機関人事の現実があるなか、日本もしたたかに、というか、当然のように人材を送り、パブリックディプロマシーを強化すべきです(というのを10年前ぐらいにどこかに書いた記憶がありますが)
国家は意味がないという論調が一部にありますが、現時点の国際政治においては、ネイションステイトが基本枠組みです。国籍と国益が関わる人のほぼ全てに関係してきます(だからこそ、ステイトレス/無国籍が大きな問題になり、実質的な不利益を被ってしまっている)
日本の国力と国連等様々な国際組織に費やしているお金を考えると、トップや中級〜上級幹部ポストにもっと日本人がいても全く違和感がない、あるいは当然のはずです。
こうした国際機関の役割は、かつてに比べて変質してきています。しかし、そこで決められた枠組みが国際ルールになることも確かです。意味がないとして距離をとる、関心を持たないことで、後になって日本に不利になることがありえます。マイルールを通そうとしても、国際ルールと異なれば、マイルールは通りません。後手になってから変更は非常に難しい。そうならないためにも、人材をより多く送る必要があります。ぜひこうした国際機関のトップに、日本からもどんどん名乗りを挙げていただきたいですね。国際機関の中枢に日本人がいなければ、いくら資金を拠出していたとしても、日本の存在感は希薄になりますから。