大学の講義は、リアルに戻るのか 大学教育はどのように変化していくのか
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大学の授業には演習型の少人数のものと、大教室で行われる講義型の大きく分けて2種類があります。現状は感染対策としては大教室・講義型がオンライン、演習型少人数は対面でも可という方向ですが、実はこれは(将来的に大教室の感染対策が進めばですが)逆のほうが学びの場づくりとしてはうまくいくのかもしれません。
大教室の講義は実はライブ感というのが大事で、その場の熱気みたいなものにより「ああ面白い!」という感覚が得られたり、その学問に触れたことによる感動が生まれやすくなります。
一方で演習型の授業は双方向のやり取りによるアクティブラーニングで学生側からの発表も重要なので、画面共有で進められるオンライン授業はかなり進めやすい面があります。また、演習型ではいろいろな人の意見を聴くことができる機会も大事なので、遠方のゲストスピーカーにも声をかけやすいというオンラインならではのメリットもあります。オンライン化になったことで、地域に縛られない学びができるようになった事に人は気付き始めています。大学の価値は何なのかを再考する時だと思います。
少なくとも大教室での講義は意味が無くなってくるでしょう。なぜなら講義であれば、何度でも聞き返せる動画の方が便利ですし、広義の質問であれば、非同期のチャットやスラックで十分だからです。TEDで英語がペラペラになる子どももいることを考えると、講義の質さえ高ければ、オンラインで十分だと思います。一方で、研究やゼミの様に答えのない探究を切磋琢磨して行うことへのリアルの価値は残る、もしくは高まってくると思うので、大学のビジネスモデルも含めて見つめ直す時がきていると思います。
ちなみに今完全オンラインの大学院に通っておりますが、講義さえありません。全て学習の手引きをもとに、自学自習、ディスカッション、レポート、グループプロジェクトで進んでいます。リアルに先生とディスカッションしたいと思うこともありますが、非同期でも結構学べていることもあります。リアルの方が正直楽だと思うくらい自律が求められますが、世界から参加する人たちのリアルから学べて、授業料が無料なので、かなり価値があるプログラムです。