(ブルームバーグ): フランスの高級ブランドグループ、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは9日、米宝飾品大手ティファニーを160億ドル(約1兆7000億円)で買収する合意を撤回すると発表した。米国が仏製品に関税をかける動きを理由に挙げた。 

LVMHは、ティファニーが先に合意した買収完了期限を先送りする動きをとったことも撤回の一因だと、発表文で説明した。

また、LVMHによると、仏政府は同社に宛てた書簡で、米国の関税計画を理由に買収を2021年1月6日以降に遅らせることを求めていた。

ティファニー株は米市場9日早朝の時間外取引で約14%急落。LVMH株はパリ市場で上げを消し0.8%安を付けた。

一方ティファニーは、LVMHが契約を履行し買収を完了することを求めて同社を米デラウェア州の裁判所に提訴したことを明らかにした。

原題:LVMH Pulls Out of $16 Billion Tiffany Deal, Citing U.S. Tariffs、Tiffany Sues LVMH in Delaware Court to Enforce Deal、Tiffany Falls as LVMH Reserves Right to Fight New Deal Date (2)(抜粋)

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