LVMH、ティファニー買収を撤回-米関税などが理由
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どうやら原因は、先週フランス政府がLVMHに出した書簡で、トランプ政権がフランスからの輸入品に関税を課すことを思いとどまらせるため来年の1月6日まで取引を遅らせるよう求めたことにあるようですね。ティファニーは11月末に入る売却代金を見込んでいただろうし...
https://www.ft.com/content/a3dcc777-ab12-4ee9-a147-54de1ac0f7e7
Tik Tok だけでなくティファニーの影にもトランプあり(苦笑)。米国の仏製品への課税を理由にLVMHは買収を撤回、他方ティファニーは買収契約の履行を求めて提訴するとのこと。
真相は不明ですが、既に締結済の買収契約上、撤回できる(買収完了しない)権利がLVMHにあるのかが争点になりそうですね。一般的なM&A契約では、契約締結後決済前に、買収される会社の事業に重大な悪影響を及ぼす事実が新たに生じた場合は買収完了しない権利を買い手側が有することが多いですが、「米国の仏製品への課税の動き」がそれにあたるのかなど。WSJの直近の記事ではフランス政府は関与を否定していますし、
https://www.wsj.com/articles/lvmh-pulls-out-of-tiffany-takeover-11599649473?mod=searchresults&page=1&pos=1
6月には「高値掴みをしたけど、契約で縛られているからLVMHは打つ手なし」的な記事もありました。
https://www.wsj.com/articles/tiffany-stays-one-step-ahead-of-lvmh-11591710727?mod=searchresults&page=1&pos=9
WSJにもありますが、何とか買収価格を下げようというLVMHの揺さぶりであることはほぼ間違いないと思います。M&Aは本当にいろいろあって(半沢直樹もそうですが)、「今後の成長は海外のM&A」だなんて、ナイーブに考えていると海千山千の海外企業や投資銀行にすぐに足元をすくわれてしまいます。