[18日 ロイター] - 事情に詳しい関係筋によると、米ソフトウエア大手オラクル<ORCL.N>は、短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の北米、オーストラリア、ニュージーランド事業の取得を目指し、運営会社である中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)の投資家と協力している。

オラクルは主に法人を顧客とし、クラウドサービスやソフトウエアライセンスで売り上げの大部分を稼いでおり、ティックトックの事業買収は戦略転換となる。

オラクルの共同創業者であるラリー・エリソン会長は、トランプ米大統領への支持を公言する数少ないIT(情報技術)大手幹部の1人だ。

関係筋が匿名を条件に明らかにしたところによると、オラクルはティックトックの一部事業買収に名乗りを上げているマイクロソフト<MSFT.O>に対抗する案を提示するため、ジェネラル・アトランティックやセコイア・キャピタルなどバイトダンスの一部投資家と協力しているという。

バイトダンス、ティックトック、オラクル、ジェネラル・アトランティック、セコイア・キャピタルはいずれもコメントを控えた。

オラクル株は17日の取引で2.2%上昇した。株価時価総額は1690億ドル。

関係筋が今月ロイターに明らかにしたところによると、米ツイッター<TWTR.N>もティックトックの米国事業取得に関心を寄せ、バイトダンスに接触した。ただ、ツイッターの規模や競争法上の懸念を踏まえると、実現の可能性は低いとみられている。

トランプ大統領はこれまでに、米政府が売却益の一部を得られるならマイクロソフトによるティックトックの米国事業買収を支持するとの立場を示している。一方で、マイクロソフト以外にも関心を寄せる買い手候補はいるとも発言している。

トランプ氏は18日、訪問先のアリゾナ州で「オラクルは素晴らしい会社だ」と述べ、ティックトックの米国事業を引き継ぐことができるとの見方を示した。

*内容を追加しました。