[10日 ロイター] - 米製薬のギリアド・サイエンシズ<GILD.O>は10日、同社の抗ウイルス薬「レムデシビル」を新型コロナウイルス感染症治療薬として、食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請を行ったと明らかにした。ブランド名は「Veklury」。
同剤はすでにFDAから重症のコロナ患者に投与する緊急使用許可を得ており、日本などでも使用されている。
[10日 ロイター] - 米製薬のギリアド・サイエンシズ<GILD.O>は10日、同社の抗ウイルス薬「レムデシビル」を新型コロナウイルス感染症治療薬として、食品医薬品局(FDA)に新薬承認申請を行ったと明らかにした。ブランド名は「Veklury」。
同剤はすでにFDAから重症のコロナ患者に投与する緊急使用許可を得ており、日本などでも使用されている。
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これまでにレムデシビルで示された効果は「治癒までの期間を4日ほど短縮するものの致死率の改善までは証明されていない」というものでした。致死率の改善を示したデキサメタゾンには劣る結果です。
「これでは不十分」と思われるかもしれません。たしかに医師としても、命を助けるところまで示された治療薬が欲しいところです。
しかし、比較として、インフルエンザの治療薬である「タミフル」を考えてみると、証明された有効性は、「治癒までの期間が平均1日ほど短縮する」というものでした。致死率の低い感染症であるためその証明も難しいですが、こちらも「致死率の改善」効果が証明できているわけではありません。
これを社会的に「有効な治療薬」としているわけですから、レムデシビルも新型コロナウイルスの「有効な治療薬」と承認されることになりそうです。
このように少し条件付きではありますが、今のところ、有効性の示された唯一の抗ウイルス薬です。最大の欠点は、注射薬しかない点。このため、鼻にスプレーをするタイプの点鼻薬も現在開発中です。
病院ではたとえインフルエンザでも若くて健康な方にタミフルは処方しないことが多いです。高齢者や基礎疾患がありリスクがある方に薬のメリットが副作用などのデメリットを上回るときのみ処方します。新型コロナの治療薬も発熱期間短縮のみエビデンスがある薬でもそれを必要とする患者さんは多くいると思います。現状で科学的根拠があり使える薬は使いつつ今後の研究に期待していくことがwithコロナ時代には大切なことだと思います。
もともとインフルエンザに対するタミフルも高齢者とか(小児もだっけ?)死亡するリスクが高い群以外は使わなくても変わらん、って論調だったはず。
なので、レムデシビルも今後そういった位置付けになるかも。
春先のあの状況から半年足らずでここまで来るんだからホント凄いなー。日本人がコロナではなくストレスによって押し潰される前に(たとえプラシーボでも)現状を打破してくれるといいですね。
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