2020/8/10

【緊急提言】PCR検査の拡大が、やっぱり必要だ

NewsPicks 副編集長(サイエンス担当)/ 科学ジャーナリスト
新型コロナを巡り、今も議論が続くテーマがある。PCR検査拡充の是非だ。
感染が広がってきた当初は、なかなか検査数が伸びず、医師が必要と判断しても受けられないケースが相次いだ。
検査の拡充を求める声が高まる中、安倍晋三首相は4月6日、「1日2万件に倍増する」との方針を打ち出した。が、実際に検査能力が2万件を超えたのは、それから1カ月以上が経ってからだった。
一方で、検査の精度の問題や、検査をする医療機関の混乱・院内感染の懸念などを理由に、検査拡充に難を示す意見も展開された。今もなお、同様の主張をする専門家もいる。
果たして検査の拡充は必要なのか。それとも不要か──。
そうした中、独自の調査や分析に基づき、たびたび「検査拡充」の提言をしてきた専門家集団をご存じだろうか?
「日本医師会」が設置した、COVID-19有識者会議、およびPCR検査に関するタスクフォースだ。
感染判明者の急増を踏まえ、この有識者会議は8月5日にも、検査能力や検査対象者の拡大を求める緊急提言を発表したばかりだ。
日本医師会の「COVID-19有識者会議」のメンバーで、PCR検査タスクフォースの班長も務める宮地勇人・東海大学教授が、NewsPicks編集部の取材に応じ、「PCR検査拡充論」を丁寧に語った。

検査が増えなかった「真の理由」