不正疑惑のスペイン前国王、亡命の意向
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事の起こりは、この前国王の元愛人が、3月に前国王を告発したことです。告発によれば、前国王は、サウディアラビア国王から1億ドルを贈与された、とのことです。サウディアラビアのメッカとメディーナを結ぶ高速鉄道事業をスペイン企業が受注した際に前国王が口利きしたことに絡んでいるとされています。
1億ドルの贈与は、パナマのペーパーカンパニーを経由して、スイスの銀行口座に振り込まれたとのことです。1億ドルの内、6500万ユーロは、件の告発に出た元愛人名義の口座に移されていました。元愛人が告発に出たのは、この6500万ユーロの取り分をめぐっていざこざが起きたからと考えられます。
スペインの現国王は、この告発を受けて、父親である前国王からの資産相続は、資産の出所が判明しない限り保留すると公式に声明しました。このような経緯で、前国王の収賄と資産の出所は、スペインでは大きな話題となり、議会やメディアで大きく取り上げられました。スキャンダルがどんどん大きくなったため、前国王は、亡命という、ケジメになるのかよくわからないやり方で、終止符を打ちたいようです。
前国王は、王位にあった時は、民主化に貢献したとか、かなり評判のいい人でした。しかし、退位してからは、アフリカにゾウ狩りツアーに行っていたなどの豪奢な生活ぶりや、出所不明な資金源が問題にされるようになりました。企業の外国政府への売り込みで口利き役をするとか、アフリカにゾウ狩りツアーに行くなどは、日本の天皇だと考えられないことですが、つまり、ヨーロッパの王族というのはそういうもので、全然別ものです。豪奢な生活や特権的権力の行使は、王の王たるゆえんに欠かせないもので、ヨーロッパでは今もそれは変わりません。
https://www.ft.com/content/a743b0e6-43ad-445f-ba38-4d1d63f23be6https://newspicks.com/news/2777018
塩崎ピッカーが言及されている高速鉄道は長期(数年単位)の納期遅延の末、完成しました。すごい大変な案件だったようですわ。しかも完成式典にはスペイン関係者は呼ばれなかったらしい笑今日のニュース番組はこれ一色でした。
スペインでは、これを機に君主制を辞めて、共和国になろうという意見も出てたりします。
(カタルーニャを現国王が訪問したときは、「カタルーニャに王はいない」などとデモが起こったりしていて、そんなに認められていない風潮も元々あり)
昨日スペイン語ソースを見てたとき、右派の代表も中道左派も全く同じコメントをしていたのが印象的でした。
「決断を尊重します」。。
それでいいのかとは思うものの。。