2020/8/3

【解説】介護で注目の「Minka」って何だ?

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この記事は、NewsPicksのグループメディア米Quartzの特集、Guideシリーズの「Fixing elder care(高齢者ケアを修理する)」の1記事の翻訳です。あわせて、Quartz Japanがニュースレターにて展開する、今週のGuideの論考「エルダーケアの再生」もご覧ください。

新たなコミュニティの形

米北東部ペンシルベニア州の中央部に位置するクリアフィールド郡。人口8万人ほどのこの土地で、新しいタイプの高齢者コミュニティ「ザ・ビレッジ・オブ・ホープ」の建設が進んでいる。
その最大の特色は、老年学者のビル・トーマスが考案したスマートホーム「Minka(ミンカ」だろう。
ミンカは、3Dプリンターで造形されたミニマルでエレガントな住宅だ。高齢者をマンションのような大型施設に集住させるのではなく、地域社会に統合する試みの中核的役割を担うことになる。
トーマスは約20年前から、高齢者介護施設のパラダイムシフト的なモデル「グリーンハウス・プロジェクト」を展開してきた。これは10〜12人の入居者が、共有キッチンと共有リビングルームを中心に共同生活を送るものだ。
これに対して「ザ・ビレッジ」の中核をなすのは、トーマスが「マジック」と呼ぶモデルで、高齢者は28〜56平米の一戸建て「ミンカ」に住む。定員は1〜2人だ。