比、ワクチンで領有権棚上げ? 中国の海洋進出勢いづける恐れ
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全文原文で読んでないので概要報道のみに基づくが、ドゥテルテ大統領の発言は、敗北主義というより、現実主義的なのだと思う。ポンペオ国務長官の言う「自由主義陣営」に組しても、中国の脅威から現実的にフィリピンを守ってくれるんですか、ということが問われている。これは、フィリピンだけの本音ではなく、多くの中国と近接する東南アジア諸国の本音ではないか。米国も日本もインド太平洋戦略諸国は、フィリピンのような戦略的に重要な位置にある国々が中国の脅威に唯々諾々従わなくて済むようにエンパワーする必要がある。
米中等距離外交と解釈されたドゥテルテ大統領の演説ですが、より以前からの文脈で総合的に理解する必要があります。重要なこととして、フィリピンは米国との地位協定が8月に失効する予定でしたが、6月に延期を米国に通知しています。そことセットでみないと、フィリピン外交の意図が見えてこないと思います。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59907300T00C20A6000000/
ドゥテルテ大統領の先般の演説は、米中との等距離外交と解釈されており、大統領自身が言うように中国との国力の差を考えて冷静になるというのは、一刻の指導者として妥当な発言のように思えます。一方で、米国との地位協定を温存したのですから、オプションの少ないフィリピンとしては絶妙な選択肢をとったとも言えるのではないでしょうか。
上から目線でフィリピンを批判することは簡単ですが、経済力、軍事力等で中国とは相当な差があります。世界3位の経済力をもち、自衛隊の高い能力、そして在日米軍の存在のある日本とは、当然、外交の前提が異なります。
国家を存亡の危機にさせずに、かといって不要な情報をし過ぎないということは、一国の指導者として重い責任を担っています。
これからの焦点は、米国との安全保障上の関係をどうまとめていくかではないでしょうか。中国の南シナ海への積極姿勢が変わる可能性は極めて低いので当面は、ほぼ不変の変数。とすれば、米国との関係をどうするかが重要になります。