コロナ禍で目安示せず最低賃金引き上げは悪手か
コメント
注目のコメント
英国は景気の冷え込みにも拘わらず平均賃金と最低賃金の差を一定比率まで縮める原則に従って過去最高レベルとなる6%の引き上げを決め、ドイツは来年初からの引き上げを1.6%に留める一方コロナ禍の収束を期待して22年に11.8%まとめて引き上げるようですね。米国も多くの州が引き上げに動くと伝えられています。その中で、雇用を重視する我が国は横這いで据え置いた・・・ (・。・;フーム
それぞれの国でインフレ率も生産性の向上度合も最低賃金労働者が企業にもたらしている余剰の度合も異なるし「地域間格差の是正」が最低賃金で果たせるかどうかも労働力の地域を超えた移動可能性や地域にある企業と産業の性格の違いといったものに大きく左右されるところです。
最低賃金付近で働くサービス産業従事者が比較的多い我が国で企業内失業者(雇用保蔵)が一気に400万人に増える状況下、最低賃金の横這いは妥当な判断だと思うけど、最低賃金が雇用にどのような影響を与えるかは難しい判断要素を多々含んでいます。「冷静な頭脳と温かい心(cool head but warm heart)」を持って考えることが必要」との志田先生のコメントは、その通りかと思います。最低賃金は、その付近で従事されている労働者と、その労働の恩恵に預かっている企業経営者、産業全体に影響がある。
多くの調査から、最低賃金を高く引き上げることが日本の低生産性への効果のある施策だと示されてきた。
コロナ禍を言い訳に、10%以上の最低賃金引き上げを断行し、その源泉の多くを国庫から支出することはなぜできなかったのか。
国の形を真剣に捉え思考している政治屋や官僚は少ないのか。