[ブリュッセル 24日 ロイター] - 新型コロナウイルスワクチンを巡り、欧州連合(EU)が世界保健機関(WHO)主導の調達枠組みへの参加に関心を示していないことが、複数の関係者の話で分かった。同枠組みはスピードが遅い上に割高であるため、EUは個別の製薬会社と交渉中で、こうした動きはWHOの取り組みに水を差しかねないという。

ある関係者は、コロナワクチン平等分配のための枠組み「COVAXファシリティー」を利用した場合、ワクチンの事前購入価格は40ドルとなる見通しで割高だと指摘。さらに調達の時期も遅れると指摘した。

WHOと同様に枠組みを推進する国際組織GAVI(ワクチンと予防接種のための世界同盟)の広報担当者は、40ドルという価格についてコメントを控えながらも、現時点で具体的な価格を予測することは不可能だとした。

WHOからのコメントは得られていない。

ロイターは先週、EUがコロナワクチンの調達に向け、米製薬モデルナ<MRNA.O>や仏サノフィ<SASY.PA>、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)<JNJ.N>、独ビオンテック<22UAy.F> <BNTX.O>、独キュアバックと交渉していると報じた。