(ブルームバーグ): 東京都内で24日、新たに260人の新型コロナウイルス感染者が確認された。366人と過去最多を記録した23日からは100人以上減少したものの、4日連続で200人を上回った。大阪府では新たに149人の感染が確認され過去最多となった。西村康稔経済再生担当相が都内で会見し明らかにした。

西村氏は「バー、クラブ、飲み会、コンパ、会食、大学での部活、合宿などでのクラスター対策を強化していく」と述べ、酒類を提供する飲食店がガイドラインを守らずに陽性者を出した場合には、感染症法に基づき店舗名を公表する方針も明らかにした。このほか、経済団体を通じて、テレワークの利用や大勢での職場の飲み会を控えるよう徹底を求める考えを示した。

このほか、西村氏は23日の全国の感染者数は981人と2日連続で過去最高となっており「非常に強い危機感を持っている」と述べ、愛知県や福岡県など増加地域に広がりが見られることに警戒感を示した。

これに先立ち、愛知県の大村秀章知事は臨時記者会見で、同県内で概算で60人の感染者が確認されたと述べ、「50人超えは4日連続で、大変厳しい状況。第2波が来ているという認識を持たざるを得ない」と話した。

安倍晋三首相も24日午後に会見し、「確かに感染者数が増えているので注視している」とした上で、前回の緊急事態宣言の発令時とは異なるとし、同宣言を「出す状況にはない」と強調した。

東京都は22日のモニタリング会議で、感染状況の警戒レベルについて、4段階のうち最も深刻な「感染が拡大していると思われる」の判断を維持。小池百合子都知事は、23-26日の4連休は「外出をできるだけ控えてほしい」と都民に呼び掛けている。 

都内の新規感染者数は、19、20日にそれぞれ188人、168人と2日連続で200人を下回った後、21日は237人、22日は238人で再び200人超となっていた。

(安倍首相や西村再生相の会見での発言を加えて記事を更新します)

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