[ワシントン 21日 ロイター] - 米上院銀行委員会は21日、トランプ大統領が米連邦準備理事会(FRB)理事に指名したジュディ・シェルトン氏の人事を賛成13、反対12の僅差で承認した。

シェルトン氏は2016年の大統領選でトランプ陣営の経済顧問を務めた。2月の指名公聴会では、委員会の共和党メンバーからも、主流の経済思想から外れているとの指摘が出た。また、中央銀行の必要性を疑問視し、長年にわたりFRBを批判してきた同氏を金融政策当局者に充てることに懸念の声も上がった。

しかし、21日の採決では共和党メンバー全員が同氏の指名を支持。民主党メンバーは全員が反対票を投じた。

銀行委員会での承認を受け、今後は上院本会議で採決が行われる。本会議では少数の共和党穏健派が承認の鍵を握ることになる。

同委員会は、同じくFRB理事に指名されているセントルイス連銀調査局長、クリストファー・ウォラー氏の人事も賛成18、反対7で承認した。

現職5人のFRB理事のうち、パウエル議長を含む4人はトランプ大統領が指名した。批評家の間では、トランプ氏が11月の大統領選で再選されれば、2022年にシェルトン氏をパウエル議長の後任に指名する可能性があるとの懸念も出ている。