ミュージシャンのカニエ・ウェスト氏、米大統領選出馬を表明

（ブルームバーグ）：ミュージシャンでファッションデザイナーでもあるカニエ・ウェスト氏が米大統領選への出馬を表明した。真剣に出馬を考えているのか、自身あるいは大統領選と無関係のプロジェクト向けの宣伝行為なのかどうかは不明。

ウェスト氏が出馬の意向を表明した４日夜のツイートに対し、１時間で10万件を超えるリツイートがあった。同氏のツイッターフォロワーは2930万人。米国のツイッターのトレンドランキングで「Kanye」は首位に躍り出た。

ウェスト氏（43）が真剣に出馬を検討しているとしても、立候補には手続き上の多くのハードルがある。ブルームバーグが連邦選挙管理委員会（ＦＥＣ）のデータを確認したところ、ウェスト氏は現時点で立候補に向けた書類を提出していないもよう。

ウェスト氏はここ数年間、大統領選に出馬する可能性に言及し、昨年には2024年に出馬する考えを示していた。

米電気自動車メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）はウェスト氏のツイートに対し、「全面的に支持する」と返答した。

原題：Kanye West Says He’s Running for President, Twitter Explodes (1)（抜粋）

注目のコメント

塩崎悠輝
静岡県立大学国際関係学部准教授
・2020年07月05日
米国の大統領選では、各州で、選挙人団を選出します（カリフォルニア州なら55人）。選挙人団は、最終的に大統領を選出する選挙人集会で、どの大統領候補に投票するかをあらかじめ宣誓しています。一般の有権者は、自分が選びたい大統領候補に投票することを宣誓している選挙人が選挙人集会に参加できる資格を得られるように投票します。
　カニエ・ウェストは、共和党、民主党のいずれの大統領候補になることも、時間的にもはや無理ですから、立候補する場合は、自分への投票を明言している選挙人団を各州に立てる必要があります。
　それ以前に、各州で立候補の資格を満たさなければなりません。求められているのは、多くの州では、その州の有権者の一定数の署名です。
　近年でも、リバタリアン党、独立党、緑の党など、第3勢力として大統領選に打って出た政党は多数ありますが、当選には程遠い結果でした。
　例外は、1850年代のフィルモア大統領のアメリカン党と1910年代のセオドア・ルーズベルト大統領の進歩党です。これらの政党は、結果的に大統領選を大きく左右し、二大政党制の再編にまでつながりました。
　カニエ・ウェストは、よほどの資金とよほどの協力者がいなければ、選挙人団の1人を獲得することもおぼつかないでしょう。よほど反響が大きくなった場合、特に黒人票を集め、民主党のバイデン候補への票を減らすことが考えられます。
前嶋和弘
上智大学総合グローバル学部教授（現代アメリカ政治外交）
・2020年07月05日
真面目にコメントをすると非現実的。主要政党の各州の予備選への出馬登録期限が過ぎ、無所属候補の期限も終わっている州もあります。ただ、これだけ騒いでいるので既に「目的」は達成。
国光宏尚
Thirdverse、フィナンシェ代表取締役CEO / ファウンダー
・2020年07月05日
カニエ・ウエストが大統領選出馬表明。イーロンマスクが支持表明。なんじゃこりゃ… 黒人票が分かれてトランプ再選とかなったら笑えなさすぎる(苦笑) カニエは前回の時トランプ支持だったから黒人票をわけてサポートしようとしてると思ってしまう。何れにしても最悪…

Kanye West Announces 2020 Presidential Bid, Elon Musk Supports https://www.tmz.com/2020/07/04/kanye-west-announces-2020-presidential-run-bid-elon-musk/