[東京 29日 ロイター] - 乗用車メーカー8社が29日発表した5月の世界生産台数は、前年同月比61.4%減の91万6758台となり、100万台を割り込んだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界各地の工場で生産調整が実施されたため生産台数は大きく落ち込んだ。トヨタ自動車<7203.T>の世界生産の減少率は過去最大となった。8社の国内生産は61.9%減の28万7502台だった。

トヨタの世界生産は54.4%減の36万5909台。減少率はデータがある2004年以降、最大だった。スズキ<7269.T>とSUBARU<7270.T>も8割減となった。

各社の地域別では、主力市場の北米での生産台数が、前月に引き続き大幅に減少した。日産自動車<7201.T>は、10台のみの生産にとどまったほか、ホンダ<7267.T>は77.1%減の3万9158台だった。

国内においても生産量を抑えた工場が多く、生産台数は大きく減少した。マツダ<7261.T>と三菱自動車<7211.T>は、約8割減で厳しい結果となった。

一方、通常生産が始まり生産の遅れを挽回する段階に入っている中国では、前年同月を上回るメーカーも見られた。トヨタは、13.5%増の13万7071台、日産は2.1%増の13万3587台を生産した。

*内容を追加しました。

(新田裕貴)