ECBバズーカ砲、「影の政策金利」で威力絶大に
Reuters
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ECBを論評する際、PEPPやAPPなどの資産購入が注目を集めがちですが、金額という点だけ切り抜いていえば、TLTRO3の入札額が過去最高額を記録したことを無視できません。既存オペの借り換えをネットアウトしても3月以降の資産購入よりも大きいものです。これは資産供給にまつわる大盤振る舞いとも言える適用金利を見れば首肯できるものがあります。このあたりを簡単に解説させて頂きました。
ECB(欧州中央銀行)はターゲット型長期流動性供給第3弾(TLTRO3)の入札結果を発表した。
その結果は1兆3084億ユーロと、オペ1回の資金供給額としては史上最大であった。
TLTROは超低金利で銀行に最長4年の資金を貸し出すという政策である。
その利用条件は破格で、基準金利が「主要リファイナンスオペ金利(ゼロ%)+マイナス50ベーシスポイント(bps)」である。つまり借りれば借りるだけ、銀行は儲かるのだ。
TLTROは実質的に政策金利と同じような扱いにも見え、マイナス金利の深掘りが(副作用を伴わないかたちで)行われているようだ。