オリンパス、カメラ事業をファンドに売却へ--「スマホでデジカメ市場が急激に縮小」
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以前に、パナソニックと三洋電機が合併し、デジカメ部門が重複したために三洋電機のデジカメ部門をカーブアウト(切り離し)で譲り受ける、という案件をPEのアドバンテッジパートナーズ時代に担当させて頂きました。ザクティという社名に譲受後変更しております。
今回のM&Aも各社内で検討されたであろうポイントが鮮明に想像つくので、懐かしく思い出します。
カメラにおいては日本は世界の名だたるメーカーほぼほぼ全てを有しており、一眼レフやレンズの製造などは本当に日本の資産となる技術だと思います。
スマホの普及でデジカメの売上が落ち込み続ける中、スマホの普及で逆に写真へのこだわりも高まり、一眼レフの売上は微増したりしていた時期もありました。
ただ、やはり全体的な落ち込みは避けられないところですので、カメラ技術をどのような新規事業に転換していけるか、が重要になろうかと思います。
日本のカメラメーカー、支えるJIPの皆さまに、頑張ってほしいと心から願っております。オリンパスのデジカメは昔からある意味でオンリーワンのものを作っていて、根強いファンが存在していました。
本文で挙げられているPENもそうですし、例えば天文ファンはオリンパスのカメラを愛好していた人が多く、星空を撮るならオリンパスのOMーD10シリーズというのはある種の定番でした。
それは他社にはない、夜空などの暗い背景を一定のままに、新たに現れた明るいもののみを重ね合わせて露光していくことで、空は暗く、しかし星だけを明るく撮影できるライブコンポジットという機能が搭載されていたからです。
ニコンやキャノンのような大衆受けはイマイチだけど、こういう一芸に秀でたプロダクトで根強いファンを広げて来た会社なのですね。
売却は時代の流れで違和感がありませんが、それにしても先日のソニーのVAIOにしろ今回のオリンパスのデジカメにしろ、多分こういうところを評価したであろうJIPというファンドはなかなか面白い買収をしますね。
買収後の新製品が楽しみです。ガバナンスが効いていることの証かと思います。
残念でなりませんが、ことしはキヤノンが巻き返しに入り、ソニーがAI連携で引き離そうとする2強時代に入ると思いますので、このタイミングの決断は悪くないと思います。VAIOが生き延びているように、新しい価値提供を期待したいです。