【解説】誤解だらけの「財政論」を、正しく整理しよう
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読者要注意!これは一見フェアな記事に見えて、本質的には国債発行などの典型的な勘違いをそのまま書いている記事です。
どこから突っ込めば良いかわからないくらい色々間違いがあるが、他の人が指摘していないことを一つだけ挙げると
『国債消化の原資は「民間預金」』
と書いてあるが、瞬間だけを切り取ればそうでも
マクロ的には全くプロセスが逆です。
当たり前の事実として、
国債発行が民間の資産(預金)を増やすのです。
今回の新型コロナの給付金がわかりやすいですね、
政府は国債発行して、私たちは資産(預金)が増えたわけです。
そして理論的に国債発行は自国通貨建てであるなら無限に可能で、
デフレギャップ(供給力に対する需要の不足)が大きい日本はそれを埋める分の国債発行を数年は続けないと永遠にデフレ脱却できず(だから30年デフレなんです)、
デフレを脱却できたら国債発行量を調整して民間の資産がバブル的に増えすぎないようにすれば良いのです。
ちなみに国債発行の無限増額の唯一の制約となる過度なインフレについて、
ハイパーインフレの定義は年率1万%を超える物価上昇率でありそんなことはデフレに悩む今の日本ではまず起こりませんので。
以下記事などに非常にわかりやすくまとまっています。
新日本経済新聞
https://38news.jp/economy/08071
こんな間違いばかりの内容を誰が言ったのかと思ったら、やはり元財務省の方だった…
NewsPicksさん、MMTを本当にちゃんとわかっている方が監修の別記事が出るのを期待します!
注目のコメント
財政運営に関する専門家のスタンスは、タカ派、ハト派、フクロウ派の3つに分かれます。
タカ派は緊縮派を指し、日本の主流派経済学者や財務省、ドイツ等が該当します。
ハト派は反緊縮派を指し、海外の主流派経済学者や日本のリフレ派等が該当します。
そしてフクロウ派はMMT派が該当します。
このため、どの派に属するかによって、解説もかなり変わってくるでしょう。社会保障費の伸びを抑えることも大切ですが、社会コストの削減も大切。現金の社会コストは年間一人当たり12,000円から15,000といわれています。例えば1円の製造をやめるだけでもコスト削減に寄与します。
カナダではリーマンショック後の経済活性化政策で日本の1円にあたる1ペニーの廃止を決めました。製造も流通もストップしたのです。デノミ政策ではありません。キャッシュレス決済では1ペニー単位で商品を購入できるのですが、現金では切り上げか切り捨てになるようにしたのです。
その後、財政は見事に黒字化しました(現在はまた赤字に戻っていますが)。現金を徐々に廃止し、キャッシュレスにするだけで、社会コストの削減になります。財政破綻について本や記事を読んでも、いつもスッキリしないのは、論者によって意見や示すデータが異なるからです。
そもそも、財政破綻の定義がはっきりと示されないまま議論がなされています。デフォルト状態を指すのか、国民生活が大きく毀損された場合を含むのかで、「破綻の可能性」は変わります。
結局のところ今の時点では、「財政破綻するかどうか」に答えはないのですが、だからこそ、常に自分の頭で考えられるように前提知識を身につけておきたいと思います。
本日は、法政大学の小黒先生によるフェアな解説をお届けします。