日本上陸直前、話題の「Revolut」の最新事情を聞く【鈴木淳也のPay Attention】
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記事で言及されていないRevolutの利点に決済時の為替手数料無料がある。例えば英国人であれば国内旅行感覚でユーロ圏や他通貨の欧州諸国に旅行や出張に行くわけで、その度に両替や外貨口座等の手間をかけずポンドの口座から直接その時のレートで支払うのが結局は一番簡単で、大抵は損も無い。
私も日本への一時帰国中にはRevolut他の為替手数料無料の銀行のカードを使い(ATMから現金引き出しも出来る)日本のカードの利用は殆ど無い。海外送金以上に為替手数料ゼロは決済をボーダレス化するインパクトがある。
Revolutは結局、口座開設が簡単で、上記のような点も含めた生活シーンでの使い勝手が良く、アプリの出来が良い銀行(のようなもの)。なので競争相手は各種銀行。また欧州では決済手段としてはデビットカードが非常に強く、PayPayの様な電子マネーは死屍類類という点も重要。
こうした点で見ると、対銀行という面では日本では口座開設が簡単で口座維持費を払う文化も無い点が有料プランも重要なRevolutにはマイナス。例えばメタルカードを維持するには月1500円ほどかかる。
決済手段としてはPayPay等の電子マネーと勝負しなければならない点が欧州とは異なり、多分問題になるのがポイント還元。基本的に欧州には電子マネー業者が赤字上等のポイント還元で殴り合う文化が無い。Revolutも欧州では最上位の有料プラン(0.1%還元)を除いてポイント還元は無く、日本展開でこの辺りどうするのか注目。
またRevolutの決済手段がデビットカードである点について、日本ではそもそもデビットカードの使用率が低いのとスマホ決済対応が問題。RevolutはプラスチックカードはもちろんGoogle PayやApple Payでのタッチ決済にEMV Contactlessを用いるけど、日本では現状まだApple PayがVISAのEMV Contactlessを解禁していない。噂通り日本国内ではVISAブランドで展開するとすればこの点は当然問題になる。