文科省、9月入学移行の2案提示 来年一斉と段階的実施
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私のいるフィリピンは2016年からKto12と言われるフィリピン歴史上最大の教育改革を行っています。
フィリピンの教育は10年制なので、小学校は日本と同じ6年ですが中学がなく高校が4年で大学になります。高校を卒業する年齢が日本と比べると2年早いのです。
それを世界基準の12年間の教育に変更するために、大改革をやっています。
いきなり2年増やすのですから校舎が足りなかったり、教師が足りなかったりと大変です。それでもKto12をやりぬくために、午前中と午後で生徒を入れ替えて授業を行ったりして対応しています。
日本も9月入学に切り替えると色々な問題が起こるでしょうが、たった半年動かすだけです。リーダーが決断すれば現場は混乱しますが、何とかなります。
本来なら、今年から始まる予定だった大学入試制度改革も延期になってしまいました。
日本は何も決められない国になっているのではないかと心配です。冒頭に「新型コロナウイルスの影響による休校の長期化を受けて」とありますが、すでにコロナとは関係ない世界で政治・政策が動きつつあるように危惧しています。
9月入学にするまでの間どうするかとか今年度の履修範囲どうすべきかとか、今年の入試どうするべきかとか、緊急度の高い論点については言及がないまま、9月移行の具体的方法が議論されていることには、中高生の教育に関わるものとして現場の置いてけぼり感がすごいです。特に受験生はどうすればいいか困っています。
上記のような課題が山積みの中で、9月入学移行を優先することはやはり悪手だという思いは変わりません。今後への反対も多い中で、政府がここに注力する理由がいまいち見えてきません。支持率上げるためなら、もっとわかりやすい施策があるわけで。
いずれにせよ今は子どもたちの学びの保障を一番に考えていただきたいです。そのためにも、早く方針を決定頂くことに尽きます。目的と手段がすり変わってきている様に見えて仕方がない9月入学。9月入学を正当化する事を前提に動いていないでしょうか?
目的はあくまで学びの保障を学校へのダメージや社会へのダメージの少ない形で行うことではないのでしょうか?
広く熟議されていない様に見えるのが心配です。