台湾TSMC、米アリゾナ州の工場建設計画を発表-約1兆3000億円
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注目のコメント
TSMCを巡る米中の綱引きの中で、この工場建設は戦略的に大きな意味があります。
安全保障に直結する最先端の半導体(現時点ではとの限定付きですが)でもあり、米国は相当のメリットを与えたようです。TSMCによるファーウェイへの半導体供給への牽制も併せて見るべきでしょう。これへの規制強化との取引をした結果が本件。
日本企業による製造装置や部材供給も併せて、サプライチェーンを見るべきで、米国内で完結している必要は戦略的にありませんし、米国もそれは理解しています。
先日の日本がTSMCを誘致するかの報道は単なる希望ベースの話しでしょう。日本としてもTSMCとの付き合いは誘致だけが選択肢ではありません。
なお米国における雇用吸収力も本質ではありません。また軍事用でもありません、、<追記>正式発表。結論、そんなに本気ではなく、最先端をスゴイ作るわけじゃなさそう。政治含めた結論という印象。
2021~2029年で120億ドル投資。TSMCの年間投資額は大体100~150億ドル(どんどん増加傾向)。9年間で現在の1年の投資相当額。最先端半導体の製造のためには巨額の投資が必要で、年間15億ドルほどだとそんなに大きい金額ではない(ソニーの方が大きいくらいでは?)。
リリース:https://bit.ly/2zzJfHr
<追記終>
アメリカの半導体拠点として大きめなのはアリゾナ(Intel)、テキサス(TI、Samsung)、オレゴン(Intel)あたりだったと思う。材料メーカーや装置メーカーのサポート拠点含めて、既に一定のフットプリントがあるところにはなっていくので、驚きはない。
ただTSMCとしてもプロセス技術は生命線。支援に加えて、台湾の工場とどういうバランスで微細化レベル含めてグローバル体制を作るのかが注目。トランプ政権にとっては数少ない良いニュースだが、自動化が進んだ半導体工場は雇用吸収能力が低い。アメリカのつらいところはサービス産業の割合が圧倒的に大きく、新型コロナウイルスはサービス産業に直撃していること。半導体の工場が国内にあっても、部品や素材が外国依存であったら、戦略的産業の内製化につながることにはならない。